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身長を伸ばすにはカルシウムが大事!?
私は現在スポーツ系の企業に勤めており、サプリメントの開発も行っています。そして、ジュニア向けサプリメントの開発チームに加わることになりました。子供向けサプリメントということで、当然親御さんにもヒアリングを行いましたが、やはり「子供に大きくなってほしい」という要望が多くありました。そこで、身長を伸ばすことをアシストするためのサプリメントの開発に取り組みました。
幼いころから、身長を伸ばす=牛乳を飲むということが言われていました。私自身、サプリメントの開発に至るまでは、カルシウムを豊富に含んだものを出せばいいと考えていました。しかし、実際に論文やネットの情報を取捨選択しながら研究を進めていくと、身長を伸ばす(骨を伸ばす)には、カルシウムの摂取だけでは不十分であり、タンパク質の摂取が非常に重要であるということを突き止めました。
タンパク質の重要性と身長との関係
確かに身長を伸ばすには、カルシウムも大事ですが、カルシウムは骨を伸ばすというよりも、骨を強く太くするという効果があります。
タンパク質は摂取することによりアミノ酸に分解され、体に吸収されます。タンパク質(アミノ酸)は、筋肉を成長させる効果があることは理解しており、その代表格はプロテインです。どうしてもプロテインというと、ボディビルダーが飲むイメージがありましたが、実際にはタンパク質は、筋肉だけでなく髪の毛・肌・爪などもタンパク質から構成されており、そして骨の健康維持と成長のためにもタンパク質が重要になります。
日本人は元来菜食で、たんぱく質の摂取量は欧米と比較して少ない傾向にあります。もちろん、欧米の様な食生活をすることは、肥満の原因になりますが、やはり日々の食事の中でタンパク質はしっかりと摂取する必要があります。
タンパク質は肉・魚に多く含まれるほか、大豆にも多く含まれます。しかし、同じタンパク質でも、肉・魚の動物性タンパク質は、大豆からの植物性タンパク質よりもより吸収されやすいという性質を持ちます。その理由は、人間が元来母乳で育つ生き物であり、動物性たんぱくは植物性たんぱくと比べると母乳に近いためです。
注意すべきは、肉に含まれる脂質の過剰摂取は肥満にもつながりますので、なるべく牛肉は赤身、鶏肉はむね肉を食べることをおすすめします。
しかし毎日子供に肉を食べさせるのは大変だと思います。そこでサプリメントを有効活用する必要があります。
先ほど述べたプロテインも、子供が摂取しても問題ありません。当然、成人と同じ量を摂取する必要はありませんので、成人の分量の半分を摂取するようにしましょう。
摂取目安量としては、体重×1~1.5gほどのタンパク質を1日に摂取しましょう。例えば、30Kgの子供の場合、1日30g~45gほどの摂取が目安になります。
タンパク質の吸収をアシストする栄養素
タンパク質の摂取が重要であることを説明してきましたが、よりその吸収を高める栄養素があります。
まず、タンパク質を分解して吸収させるためには、ビタミンB群の摂取が大事になります。特にビタミンB6はタンパク質の代謝に関与していますので、しっかりと摂取したいところです。また、ビタミンCやナイアシンもタンパク質の代謝に重要なかかわりを持ちますので、ぜひとも摂取したいところです。
レバーや落花生に多く含まれておりますので、こうした食材を定期的に食べることを心がけましょう。ビタミンB6はニンニクやカボチャに豊富に含まれます。
好き嫌いがあり、どうしても食べることができない場合には、ビタミン剤で補給することもできますが、やはりサプリメントは栄養補助食品ですので、まずは普段の食事から摂取する努力をしましょう。
読者の30代・東京都出身の男性から頂戴しました「身長に関するうわさ話」をご紹介しました。